【初参加】ICE/iGB Affiliaite London2023 カンファレンスレポート | ブクサカ

【初参加】ICE/iGB Affiliaite London2023 カンファレンスレポート

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業界コラム

2023年2月、イギリスのロンドン東部で開催されたICE London/iGB Affiliate Londonという2つの業界カンファレンスに初出席しました。

ICE Londonは2023年2月7日~9日、iGB Affiliate Londonは2月8日~10日のそれぞれ3日間開催され、私は2月7日にロンドン入り、翌8日にICE、9日はICEとiGB、10日はiGBに参加。

当初は昨年・2022年に初参加の予定だったのですが、オーナーである私が椎間板ヘルニアで救急搬送&緊急入院というアクシデントで渡航を断念したため、2023年にようやく初参加が叶ったという経緯です。

当記事では、前半にICE/iGBという業界カンファレンスの概要や詳細、普段はなかなか表に出て来ない業界背景について解説し、記事後半では今回の出張で感じた業界トレンドについてレポートしました。

主にスポーツベッティング業界をビジネス目線で書いた9,000字を超える長文レポートですが、現地の雰囲気を余すところなくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。

ICE London / iGB Affiliate Londonとは

ICE London/iGB Affiliate Londonの会場であるExcel Londonのエントランス

業界カンファレンスという位置づけで紹介されるICE London(アイス・ロンドン)iGB Affiliate London(アイジービー・アフィリエイト・ロンドン)とは、そもそも何を目的に誰が参加する展示会なのか?まずはこの基本部分から紹介したいと思います。

ICE LondoniGB Affiliate Londonは、Excel Londonというロンドン東部にある同一会場内で同時開催される2つの業界展示会で、日本で例えると東京ビッグサイトやインテックス大阪で開催されている展示会のようなもの。両イベントともにロンドン以外の欧州、アジア都市でも開催されていますが、いずれもロンドン開催が最大規模です。

ICE London会場前の案内看板

ICE London(アイスロンドン)の会場内の様子

ICE Londonはカジノやゲーミング業界の展示会で、カジノ運営会社やブックメーカー各社、ゲーミングを展開する企業関係者が参加者となり、それを待ち受ける自社サービスを参加者に宣伝したい企業たちが出展側になる場です。

つまりICE Londonでは「うちのサービスを導入して!」とアピールしたい出展側と、「なんかうちのサイトに使えるサービスないかなぁ~」と探す企業関係者が一同に介し、彼らがBtoBで商談を行うための場として催されています。

一方、iGB Affiliate London(別名LAC:London Affiliate Conference)は「ゲーミング業界のアフィリエイトをテーマにした展示会」で、ICE Londonに付随して実施されるイベントのこと。世界中のアフィリエイターが参加者となって、各社のアフィリエイト担当者が一同に集うことから、普段はオンライン上でやりとりしている彼ら彼女たちに直接対面でご挨拶し、商談や打ち合わせを効率的かつ集中的に行える場として活用されています。

iGB affiliate Londonのメイン看板

各社ブランドを使ったノベルティグッズをこぞって配布し、お酒やカクテルでおもてなしする派手な側面もありますが、ICE、iGBともにビジネス商談の場ですから、「現役ベッターが来て楽しい場所か?というと、ちょっと微妙」だと思います、多分。

iGB Affiliate Londonの会場の様子

私は今回はじめて両イベントに参加しましたが、初日は人の多さ、規模の大きさに面食らいました。特にICEの開催規模が圧倒的に大きく、実はアフィリエイターがメインで参加するiGBはオマケ程度の規模しかありません。

報道によると、2023年の今年はICE Londonのみの参加者数は4万人超と過去最多を記録(コロナ前の2020年は36,000人、2022年は24,000人)。

展示会の使用面積はICE Londonだけで41ホール・51,466㎡(2020年は49,690㎡)、出展数は実に623(ろ、623 !?)、出展参加国も過去最高の65ヶ国といずれも過去最高となりました。

ICE会場面積の51,466㎡は東京ドームの敷地面積(46,755㎡)より広く、サッカーグランド7面分以上(1面あたり7,140㎡)の広さですから、端から端まで移動するのに徒歩6~7分、混雑時は10分くらいかかる距離で、会場内を移動するだけでも一苦労。

ICE London 2023の会場内通路の様子

ICE London 2023の会場内通路の様子

一方iGB Affiliate LondonはICEとは別の3ホールのみを使用し、参加者は総勢5,663人(ICEが4万人超)とこちらも史上最大でしたが、数字を見ればICEとiGBの規模は雲泥の差であることがわかります。

これだけ多くの人がマスクなしで一会場に集結したこともあって、カンファレンス後は体調不良者が続出しました…。私もコロナではないものの、ロンドン滞在中で風邪をひきかけ、持参していた薬を飲んでギリギリ復活。帰国後もしばらく鼻水、鼻声で過ごしました。

iGB最終日はメインイベントであるICE London終了後でしたので、会場内の通路はガラーンとした中で設営撤去の労働作業員も大勢いる腑抜けた雰囲気。iGB会場の関係者もビールにカクテルを片手に「金曜日だしもういいでしょ」という空気感いっぱい、もはや誰も仕事へのモチベーションがない状況で行われたカンファレンス最終日となりました。

当サイト・ブクサカは関係各社とのお打ち合わせを10社以上、ICEでも15以上のスタンドに訪問。カンファレンス前後も各種イベントや会食が続き、「行ってよかった」と思える収穫の初カンファレンスとなりました。

ICE London/iGB Londonのbuk-saka.comの入場パス

 

どんな人がどんな目的で参加して、どんな会社が出展してるの?

まずICEに参加している面々ですが、こちらはランドカジノ、オンラインカジノ、ブックメーカーなどの「オペレーター」といわれる会社関係者が参加者で、出展側は「オペレーターに自社サービスを採用してほしいBtoBビジネスの企業群」です。

ICEの出展企業は623もありますのですべてを紹介しきれませんが、例えばPlaytechのような有名ゲームプロバイダーを筆頭に、スポーツベッティングに関係しそうなところだと、以下のような企業・団体が出展していました。

ICE Londonの出展スタンド例

  • ペイメント系企業(ecoPayz、MuchBetter、TigerPayなど)
  • オッズプロバイダー
  • スポーツベッティングシステム
  • e Sportsベッティングシステム
  • ファンタジースポーツソフトウェア開発会社
  • スポーツデータ統計会社(SPORTRADAR、STATS PERFORM、GeniusSportsなど)
  • 各種コンサルティング会社
  • ライセンス団体(マルタゲーミングオーソリティ、キュラソーライセンス)

出展ブースの写真がこちら。

ICE LondonのecoPayz(エコペイズ)スタンド

ecoPayz

MuchBetter

ICE London(アイスロンドン)でのキュラソーライセンススタンド

キュラソーライセンス

ICE London(アイスロンドン)でのMGA/マルタゲーミングオーソリティのスタンド

MGA(マルタゲーミングオーソリティ)

ICE LondonでのPinnacle Solutionsのスタンド

PINNACLE SOLUTION

ICE LondonでのSTRAS PERFORM、SPORTRADARのスタンド

STRAS PERFORM、SPORTRADAR

これ以外にも日本のスロットを展示している会社、日本人に馴染みがある会社だとKONAMIも出展してました。KONAMIはおそらくランドカジノで使用するスロットなどを作ってるメーカーとして出展してたようです(なんとなくの雰囲気ですが)。

ICE Londonに出展していたKONAMIのスタンド

出展企業で「面白い」と思ったのが、マルタライセンス取得のためのコンサルティングサービスを提供している会社。事前準備、申請、ライセンス更新のためのサポートも含めたトータルパッケージが売りなんだとか。

話を詳しく聞いたところ、「俺たちに任せてもらえれば何の問題もない」とオッチャンが胸を張るばかりで、具体的な情報はいまいち出てきませんでした。

ICE Londonに出店していたコンサルティング会社・EMDのパンフレット

EMD Maltaのパンフレット

依頼費用を聞くと、ライセンス申請費込で€50,000(記事執筆時点のレートで約700万円ちょっと)、その後は経理、財務、法務などその都度必要になるサポート内容によって変動するとのことで、個人的には「マルタライセンスでこの値段は安いんじゃね?」という感想でしたが、皆さんはいかがでしょう?

ICEは基本的にカジノ関連企業のブースが中心ですので、会場内はド派手で騒がしく、着飾った女性が場内を闊歩するなど「ザ・カジノ」という魅惑の雰囲気たっぷりでした。そんな会場内で打ち合わせをしますと、120%の大声で会話しなければならず、初日からあっという間に声が枯れてしまいました。

ICE London 2023の会場内通路の様子

一方iGBの面々ですが、イベント参加者であるアフィリエイターにアピールすべく、予算が潤沢な広告主などが続々出展。

iGB Affiliate London出展 スタンド例

  • ブックメーカー各社
  • オンラインカジノ各社
  • SEO対策会社
  • アフィリエイト管理システム開発会社
  • 業界のアフィリエイター向け団体
ICE Londonでの888(WilliamHILL)スタンド

888(WilliamHILL)

ICE Londonでのbet365スタンド

bet365

ICE LondonでのSportsbet.ioスタンド

Sportsbet.io

ICE Londonでのbetwayのスタンド

betway

ICE LondonでのStake.comのスタンド

Stake.com

ICE Londonでの22BETスタンド

22BET

またブース出展はしていないものの、アフィリエイターとの打ち合わせ目的で会場に参加している各企業のアフィリエイト担当者、上層部も多くおられました(賭けっ子リンリン、カジ旅など)。

会場内をテクテク歩いていると、日本市場に参入したいオンラインカジノやスポーツブック企業からいきなり声をかけられて、リクルーティングされる機会も多かったです。日本市場でユーザーを獲得できるアフィリエイターとの提携は需要があるっぽい。

「ワタシ、日本に留学してました!^^」と日本語を流暢に話す東欧の方から突然声をかけられること多数。エストニア、ラトビア、ブルガリアのような東欧をはじめ、イスラエルも業界の本場なんですけど、各国出身の彼ら彼女らは筑波大、大阪大など日本の国公立大に留学していたスーパーエリートたちばかり。

欧米の方でも、日本語を話せるだけでこの業界では大きなキャリアアップになるんでしょうね。さすがギャンブル大国・日本。

 

意外と多い日本人!業界で活躍する人も多数

ロンドンで開催されているカンファレンスですが、意外にも日本人参加者はゴロゴロいます。どんな日本人が参加しているかというと、ザックリ分ければ大きくこの2種類。

  1. ブックメーカーやオンラインカジノで働く日本人スタッフ
  2. アフィリエイター

ブックメーカーやオンカジ側の日本人スタッフもイギリス国内、マルタ、イスラエル、オーストラリア、香港、日本など世界各国からiGBに出席。

中には日本市場の黎明期から活躍されている業界レジェンドもいらっしゃって、ご縁が繋がり色んな方を次から次へとご紹介いただきました。皆さん、自慢の語学力を生かして各会社の重要ポストで華々しくご活躍されてます。すごいよね…!

アフィリエイターの方も更に細分化されまして、

  • 日本拠点のスポーツブック系のサイト運営者
  • 日本拠点のオンラインカジノ系のサイト運営
  • マルタやイギリス、ドイツなどの欧州アフィリエイト会社の従業員
  • オンカジ系YouTuber(ストリーマー)
  • オンカジ系専門のASP関係者、代理店関係者

など、こっちの属性も様々。

特に日本拠点のスポーツブック系の各サイト運営者さんは、日本でもお馴染みのご面々が勢ぞろいしており、初対面でご挨拶させていただきました。皆さん、私よりも業界歴がずっと長い大先輩たちですが、新参者の私を暖かく迎え入れていただき、本当に感謝しかありません。今後も長い付き合いになると思います。また一緒にサッカー見に行きましょう。

あと日本では考えられないですが、海外のアフィリエイト会社は従業員数百人規模の企業が参入していることが大半で、そこで雇用された海外在住の日本人従業員が日本語アフィリエイトサイトの運営責任者になっているケースをよく見ます。ジャンルはカジノが多いですが、スポーツブックサイトも一部いらっしゃいますね。

私が会場内でお会いした方の中でも、ドイツ、マルタ、イギリス、スウェーデンなどのアフィリエイト会社で日本語サイトの運営責任者の日本人がいらっしゃいました。検索結果上で、「あ、これ日本人が運営してるサイトじゃねーな」って直感的に分かるサイトってありません?彼らは、ああいうサイトの運営責任者たちです。

iGB Affiliate Londonの会場の様子 iGB Affiliate Londonの会場の様子

さらに私が驚いたのは、会場内で行われていたトークセッションのテーマが「日本市場攻略のポイント」みたいなもので、壇上には日本人数名が英語で喋っていたこと。「なんか凄い日本人がいるぞ」と思って、後でお話してみたら、その方も海外企業所属の日本語向けアフィリエイトサイトの関係者だったんで、さらにビックリ。

iGB Affiliate Londonで開催されていたトークセッションの様子

アフィリエイトってもっと社会的地位が低い職種じゃなかったっけ? ^^;

アフィリエイト側、オペレーター側を問わず、想像以上にこの業界の隅々で日本人が大活躍してる光景は実に新鮮でした。こんな世界があったのかってね。

会場では実に多くの方と交流させていただきましたが、中にはお相手がブクサカのことを知っていくださっている方もいましたし、さらには私個人と数年前にお仕事の連絡を取り合ったことを覚えていてくださり、後日お食事にまで誘ってもらえるケースもあって、いろんな発見と出会いに恵まれた展示会でした。

また、この会場で交流させていただいた数多くの業界関係者さまに、快く受け入れていただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。皆さん、本当にありがとう!!

 

日本では知られていない、でも確実に存在するもう一つの世界

長くイギリスでサッカー記者を続けてこられた大御所の方と会場近くでお会いしたのですが、そんな彼ですら「今まで知らなかった世界」と目を丸くしたように、ICE / iGB London での光景は、なかなか日本人には知られていない別世界です。

プレミアリーグを筆頭に欧州サッカーを長くみていると、嫌でもベッティング企業の広告って目にしますけど、サッカーとベッティングがここまで密接に関わり、ここまでの巨大産業に発展して、しかも日本人がこの業界の隅々で活躍しているっていう、なかなか目に見えないけど、確実に存在している別世界がロンドンにはありました。

ロンドンスタジアムで開催されたウェストハム×チェルシー戦の試合中の電光掲示板に映るbetwayのロゴ

ウェストハム×チェルシー戦のスタジアムにて映るbetwayのロゴ

日本だとギャンブル関連の職種というと「アングラ」なイメージがつきまといますけど、欧米におけるカジノ産業は立派なステータス業界です。大手で知名度もある、経営基盤も強くて、株式上場までしている一流企業もある。

WilliamHILLのオフィスが入ったビル

大英博物館近くのロンドン中心部にあるWilliamHILLオフィスが入ったビル

そういう会社に勤めている従業員は、一流企業勤務のステータスがありますから、当然ローンや不動産の審査も通りやすく、社会的地位も高い。日本でもパチンコ系の仕事と聞くと変なイメージになっちゃいますが、「JRA勤務」と聞けば途端に「社会的信用がある人」に見えるのと同じ感覚でしょうか。

もし日本でカジノ産業が完全解禁されたら、大手海外企業が日本に参入し、国内外問わず新サービスの開発競争が進み、膨大な雇用を生み、莫大な広告費や予算の流れ込むでしょう。もちろん負の側面も当然あるので一概に良しとは言いませんが、カジノ産業は日本国内にとてつもない経済効果をもたらすことは想像しやすい。

でも日本の実情はこれ。羽田空港で撮った1枚の写真がすべてを物語ってます。

警察庁・消費者庁の「オンラインカジノは犯罪です」の張り紙

羽田空港にあった警察庁・消費者庁の張り紙

日本ではオンラインカジノに対する「違法であり悪の存在」という偏見が根強いため、なかなか生産的な議論に発展しづらいですけど、是非いろんな思想の人に「ロンドンで見たもう一つの世界」を知ってほしいな~と思いました。

 

2023年の業界トレンドレポート

さて、ここからがカンファレンス出張の報告レポートです。ここでは業界各社とのミーティングや雑談から感じ取った2023年の業界トレンドを3点に絞ってご紹介します。

そのラインナップがこちら。はい、ドーン!

  • スポーツベッティングのトレンドはアメリカへ
  • 2022年カタールW杯特需をどう次に繋げるのか
  • カジノ業界における日本バブルの完全終焉

 

スポーツベッティングのトレンドはアメリカへ

2023年、スポーツベッティングのトレンドは完全にアメリカに移りました。

アメリカは各州で法律が異なるため、米国全土の完全解禁とまでは行かないものの、スポーツベッティング解禁が相次ぐ各州の影響を受けて、市場シェア獲得を目指して各社しのぎを削っています。

米国内のスポーツベッティングの前年比成長率が確か約170~180%(ごめんなさい、数字は曖昧です。どこかで見た記憶があるものの、リソース記事を見つけられなかった)、驚異的な成長を遂げている、まさにトレンドの最前線。

補足

「日本市場は重要マーケットの一つ」という認識は各社変わらないと思うので、トレンド最前線がアメリカになろうと、日本市場への影響は小さいと思います。
ただ各社の重要度/優先度でみると、現在はアメリカが業界のホットマーケットになっている点は紛れもない事実です。

 

2022年カタールW杯特需をどう次に繋げるのか

スポーツベッティングの日本市場の動向で言うと、これは完全に「2022年のカタールW杯特需をどうやって次に繋げるか?」が各社共通の取り組みテーマでした。

W杯特需で獲得した新規ユーザーは膨大であった一方、W杯の短期間だけのプレイのみで終わるユーザーも大多数という事情もあり、彼らにできるだけ長くプレイしてもらうために、どのような働きかけでサイトに留まってもらうかが、2023年前半の最大テーマだと思います。

その働きかけはブックメーカー社内にあるCRMCustomer Relationship Management=顧客関係管理)という専門のマーケティング部署が中心となって、各社いろんな手法で試行錯誤しているところ。

昨年のW杯は日本代表が大躍進したため、日本マーケットでの一時的な損失はかなり大きかったようですが、大会終了時には最終的になんとか帳尻が合った模様。逆に日本以外のマーケットでは日本の番狂わせによって多大な利益をもたらし、全社的にはプラス効果が大きかったものと思われます。

日本市場は日本人絡みのベット項目に集中しやすいので、今後は日本が絡む競技(WBC、海外競馬の日本馬参戦レース、ラグビーW杯、サッカーアジアカップなど)を中心にマーケティングが進んでいくことになります。

 

カジノ業界における日本バブルの完全終焉

スポーツベッティングとは話題がズレますが、印象深かったポイントを最後にご紹介します。これは本当に色んなところで話題に出ましたね~、マジでこの話題は沢山聞いた。今回の出張で最も印象深かった点かもしれない。

カジノ業界のおける日本バブル終焉。

これは一昨年あたりから徐々にその傾向が強まっていた中で、昨年起きた山口県呉市の誤送金問題からのオンラインカジノ違法騒動。これで完全にトドメを刺されたと。

あの騒動に関して「超大手以外はさほど大きなダメージはなかった」という噂をよく聞いていましたが、ロンドンではその噂以上に「日本市場のオンカジバブルは完全に弾けた」という共通認識を皆さん持っておいででした。

業界歴が古い人ならお分かりかと思いますが、この騒動は2016年に起きた「ネッテラー事件」に次ぐ影響の大きさとのこと。あの時ほどのインパクトはないにせよ、業界にとってはまさに歴史に残る大事件だったようです。

近年は日本市場から撤退するオンラインカジノも多かったですが、今後はオンカジ界隈のアフィリエイター、アフィリエイトサイトの淘汰、選別が始まると言われています。特に大きな資金が動く大手サイトの統合、買収、売却、撤退は目に見えないところで進むでしょう。

今までのバブルに乗じて、本質的ではないマーケティング手法で報酬を(無理やり)獲得していたオンカジ系アフィリエイターにとっては、まさに冬の時代の到来です。

その点、スポーツブックとオンカジでは完全に畑が異なるため、スポーツ分野への影響は小さいという予想が大多数。またカジノよりもスポーツの方が違法性に関する批判がマイルドですから、今回の騒動もカジノほど影響も小さかった。

スポーツは良くも悪くも国際的なスポーツイベントを中心にカレンダーが進みますから、イベントごとの波はあれども、基本的には今まで通りの平常運転が続くと見て良いでしょう。

 

ブクサカも特別な理由がなければ毎年参加の方針

私は今回初参加でしたが、本当に刺激と収穫が多いカンファレンスでした。今後、ICE London/iGB Affiliate Londonの両イベントには、特別な事情がない限りは毎年参加するつもりです。現在は来年の渡航を目標に1年間また頑張ろうという気持ちで一杯です。

今回色んな会社・団体の方の名刺や連絡窓口の情報もゲットしたので、サッカーとスポーツベッティングの将来を見据えたジャーナリズム的コラムをもう少し増やしたいなと思ってます。

英語で取材できるジャーナリスト、スポーツベッティング業界について書きたい人、ブクサカで一緒に仕事したい人(監修ベッター、編集者、記事ライター)、その他サッカーメディアで仕事したい人はいつでもご連絡ください。

ブクサカでは主にスポーツベッティングとサッカーに焦点を絞り、ブックメーカーの面だけでなくビジネス面にも深く食い込んでいきたいと思っています。2023年のロンドン出張に関するコラムはあと何記事か出す予定ですので、こちらも乞うご期待!

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