当記事の以下はベスト4時点のオッズをご紹介します。
注目の試合を前に、ブックメーカーから1stレグの勝敗オッズ、決勝進出オッズと優勝オッズが発表されています。ここからの戦いを前に、今回も西岡明彦氏に展望を聞きました。
取材・編集:永田淳(ブクサカ編集部)/取材日:2022年4月22日
UEFAチャンピオンズリーグは、プレミアリーグ対決を制してマンチェスター・シティが優勝と予想
引用オッズはすべてウィリアムヒル社発表のもので、優勝オッズは日本時間2022年4月22日時点のものをご紹介しています。
チーム名 | 優勝オッズ | |
1 | マンチェスター・シティ | 2.20倍 |
〃 | リヴァプール | 〃 |
3 | レアル・マドリード | 6.50倍 |
4 | ビジャレアル | 21.00倍 |
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今回のベスト4の顔ぶれは、ビジャレアルがバイエルン・ミュンヘンに勝ったというところ以外は予想通りです。
ビジャレアルのベスト4については、
- 彼らの守備がハマったこと
- バイエルンが自分たちのカギであるニャブリやコマン、ザネといったサイドの速さが研究されたこと
- コンディションが上がらなかったこと
で、相手に脅威にならなかったことが要因だと思います。
スピードのある展開ができなかったので、決定的なチャンスがなかなかつくれなかったという印象です。UCLは相手の良さを消すだけでは勝ち上がるのが難しくて、自分たちで崩していける力が必要になります。
その中で今回、バイエルンの良さを消して戦ったビジャレアルが勝ち上がってきたというのは、バイエルンの低調もあってのことだと思います。
ビジャレアル以外の3チームはすべて、守備だけでなく自分たちから崩していくこともできるチームです。そう考えるとビジャレアルはここから少し厳しく、他のチームに分があると考えています。
同オッズも、自力で勝るのはシティ。盤石の布陣でCL制覇を予想
オッズはいろいろなデータをもとに算出されていると思いますが、FAカップ準決勝でリヴァプールがシティに3−2で勝ったことが加味されているとしたら、そこは実情と異なります。
その試合でシティはレギュラークラスを6人使っていませんでしたし、GKのミスもあっての3失点でしたが、シティがここで同じ間違いをすることはないでしょう。
発表オッズではリヴァプールと同評価ですが、シティが少し優位だろうと見ていて、シティが優勝するだろうと予想しています。
準決勝 マンチェスター・シティ vs レアル・マドリード
1st | 2nd※ | 決勝進出 | |
マンチェスターC | 1.50倍 | 2.05倍 | 1.36倍 |
ドロー | 4.00倍 | 3.70倍 | – |
レアル・マドリード | 6.00倍 | 3.30倍 | 3.00倍 |
※1st Legと決勝進出オッズは4月22日、2nd Legは4月27日時点のオッズを引用。
マンチェスター・シティとレアル・マドリードの1stレグは、お互いに手の内を探りながらの展開が予想され、点の取り合いというよりは堅い試合になると思います。
シティはホームだから勝ちたいということもあると思いますが、レアルの強みであるカウンターを警戒しないわけないはいきません。
ヴィニシウス、ベンゼマをどうしても抑えなければいけないと考えると、人数を掛けて前に出るのは危ないと考え、慎重な戦い方をしてくるのではないでしょうか。
シティは(カイル・)ウォーカーが右サイドで出たとしても、いつもどおりガンガン前に出ていくというよりは、少し自重してヴィニシウスの対応を意識するでしょう。
1対1でも十分対応できるサイドバックですし、まずヴィニシウスを抑えることでベンゼマも消そう、という考えで臨むことになるのではないでしょうか。
攻撃力は半減するかもしれませんが、レアルにカウンターをさせないことを考えて戦うと思います。そのため、この最初の90分ではあまり得点は入らないと予想します。
一方のレアル指揮官(カルロ)アンチェロッティも、慎重な戦いを求めるでしょう。今回攻めに出て失点を重ねるようなことになれば、1stレグで勝負が決まってしまうことも考えられます。
相手の強さがわかっていますし、まずその強みを消そうとすると、一発のカウンターを警戒する。レアルはこれまでに逆転してきたとはいえ、この初戦は慎重になると思います。
マンチェスター・シティ 4-3 レアル・マドリード
5月5日 2nd Leg
レアル・マドリード – マンチェスターC
準決勝 リヴァプール vs ビジャレアル
1st 勝敗 | 決勝進出 | |
リヴァプール | 1.28倍 | 1.12倍 |
ドロー | 5.50倍 | ー |
ビジャレアル | 10.00倍 | 5.50倍 |
ビジャレアルはバイエルン戦と同じような狙いを持って戦うと思いますが、リヴァプールのアタッカー陣を止めるのは難しいでしょう。リヴァプール攻撃陣はバイエルンよりも上だと思います。
現在のリヴァプールの前線は、うまく休みながら対応できていると思いますし、差がついているオッズも妥当なものだと思います。
レアルやシティでは、ベンゼマやデ・ブライネ、フォーデンといった選手への依存度が高く、彼らは連戦に次ぐ連戦となっています。
その点リヴァプールはジョタが入ってきて、フィルミーノもコンスタントに出られない。サラーとマネは別格の扱いではありますが、コンディションを落とさないような起用をクロップはしていると思います。
3つのポジションに力のある6人がいて、南野がメンバーに入れないぐらいになっています。その点は強力ですね。この試合ではサラー、マネが起用されるとは思いますが、他のチームのようにフル稼働していてコンディションが心配ということはありません。
それをビジャレアルが止められるのか?というと、かなり難しいと思うので、妥当なオッズですね。リヴァプールは攻めに出ると思うので、初戦で決着がつくぐらいの展開も十分にあるのではないでしょうか。
リヴァプール 2-0 ビジャレアル
5月6日 2nd Leg
ビジャレアル – リヴァプール
決勝予想はオッズ通りマンチェスター・シティ vs リヴァプール
決勝進出については以下オッズと同じ結果(マンチェスターシティとリヴァプール)を予想します。ビジャレアル相手ということで、決勝進出はリヴァプールが一番可能性が高いと思います。
チーム名 | 優勝オッズ |
マンチェスター・シティ | 1.36倍 |
レアル・マドリード | 3.00倍 |
リヴァプール | 1.12倍 |
ビジャレアル | 5.50倍 |
※4月22日時点、準決勝開催前のオッズを引用
ケガ人が多いかどうかも重要になってきますが、シティはルベン・ディアスが戻ってきたことがプラス材料です。このレアル戦を見据えて調整していて、復帰を急がせすぎていません。
守備が不安定なところがあったので、彼が戻ることでより安定するでしょうし、右ウォーカー、左カンセロで戦えるシティは盤石と言えるでしょう。