カタールワールドカップ2022は日本時間11月21日(月)に開幕。12月19日(月)の決勝戦まで約1ヶ月間に渡って戦いが繰り広げられます。
クリスティアーノ・ロナウドらを擁し、ワールドクラスの選手をズラリと揃える今大会のポルトガルについて、プレミアパブでお馴染み、内藤秀明さんに占っていただきました。
カタールワールドカップ2022 ポルトガル代表の試合日程と放送予定
ポルトガル代表のカタールワールドカップ本大会での試合スケジュールがこちら。いずれも日本時間での日程、放送予定です。
日時 | 対戦国 | 放送予定 |
11月24日(木) 1:00 |
ガーナ | テレビ朝日 abema TV |
11月28日(月) 4:00 |
ウルグアイ | フジテレビ abema TV |
12月2日(金) 0:00 |
韓国 | abema TV |
ブックメーカー発表オッズの優勝オッズは13.00倍
海外ブックメーカー・WilliamHILL(ウィリアムヒル)社が発表している「ポルトガル代表の敗退ステージオッズ」が以下の通りです。
GL敗退 | 5.00倍 |
ベスト16敗退 | 2.62倍 |
ベスト8敗退 | 3.75倍 |
ベスト4敗退 | 7.00倍 |
準優勝 | 13.00倍 |
優勝 | 13.00倍 |
※ 2022年11月17日時点でのウィリアムヒル発表オッズを引用
2016年の欧州選手権の優勝国でありながら、前回大会ではベスト16での敗退となったポトガル代表は、前回大会と同じくフェルナンド・サントス監督が指揮を執ります。
エースかつレジェンドのクリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・U)が出場する最後のワールドカップとなる可能性もあり、彼のためにも悲願の初優勝が期待されています。
攻撃陣にはロナウド以外にも
- ベルナルド・シウバ(マンチェスター・C)
- ジョアン・フェリックス(アトレティコ・マドリード)
- ラファエル・レオン(ミラン)
- ブルーノ・フェルナンデス(マンチェスター・U)
らビッグクラブで活躍する面々を揃えており、出場国中でも屈指の豪華さを誇ります。システムは4-2-3-1と4-3-3を併用していますが、どちらにせよロナウドにどれだけ良い形でボールを集められるかが鍵になります。
ブックメーカー・ウィリアムヒルの優勝オッズは13.00倍で、オランダと並んで全チーム中7番目に高い数値となっています。優勝候補の本命とは見られていませんが、チャンスは十分にあるといったところでしょうか。
ポルトガルは今大会の予選ではAグループに配置されていましたが、セルビアに次ぐ2位で終わりプレーオフを経ての出場となっていたことも、本命と見られない原因かもしれません。
とはいえ、前線だけではなく中盤から下のポジションにもビッグクラブが獲得を狙うタレントや、既にビッグクラブでプレーしている選手が多く選出されており、タレントの豪華さは世界でもトップクラスなのは間違いありません。
特にボランチは激戦区となっており、
- ルベン・ネヴェス(ウォルヴァーハンプトン)
- ヴィチーニャ(PSG)
のような次世代のワールドクラスになり得る逸材の姿もあります。一方でDFリーダーを務めるペペ(ポルト)のようなベテランの存在もチームには欠かせません。
残念なのは代表の攻撃陣を支えていたディオゴ・ジョタ(リヴァプール)が負傷により本大会を欠場しなければならなくなったことです。ただ、ポルトガルの前線の人材が豊富なため、致命的な戦力ダウンにならなそうなのは不幸中の幸いでしょうか。
決勝トーナメント進出オッズも圧倒的
ポルトガルが所属するグループHの予選通過オッズがこちら。
ポルトガル | 1.18倍 |
ウルグアイ | 1.44倍 |
ガーナ | 3.50倍 |
韓国 | 3.50倍 |
※ 2022年11月17日時点でのWilliamHILL社発表オッズを引用
各ポジションにタレントが目白押しで、誰が出ても大きく戦力を落とすことがないのはポルトガルの強みです。選手のタイプも豊富で、起用する選手次第で戦い方を変えることができるといった点も特徴的です。
ブックメーカーのウィリアムヒルにおけるH組の突破予想が1.18倍と圧倒的であるのも納得できます。ポルトガルに次ぐウルグアイも1.44倍と数値が低く、H組は典型的な2強2弱のグループとして見られていることが分かります。
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初戦・ガーナ戦
ウィリアムヒル社発表の90分勝敗オッズがこちら。
- ポルトガル:1.40倍
- ドロー:4.20倍
- ガーナ:9.00倍
W杯において初戦は非常に重要ですが、相手はグループリーグ突破オッズ3.50倍のガーナです。過去に対戦した回数は1度で、2014年大会のグループステージで対戦し、勝利を収めています。
ガーナ戦の過去戦績 |
|
2014年6月 | ○ 2-1(H) |
今大会も2014年大会と同じように勝利して確実に勝点3を手にしたいところです。
ガーナはブラジルW杯以来、2大会ぶりのW杯出場となります。2010年の南アフリカ大会では同国の最多得点記録保持者であるアサモア・ギャンを中心とした攻撃が機能し、ベスト8という好成績を残しました。一方で2014年はグループステージ最下位に終わっています。
現代表の中心メンバーはこちらの3選手。
- トーマス・パーティ(アーセナル)
- アンドレ・アイェウ(アル・サッド)
- ジョーダン・アイェウ(クリスタルパレス)
また、ガーナにルーツを持ちながら他国の世代別代表に選ばれていた選手を積極的に勧誘しており、イニャキ・ウィリアムズ(アスレチック・ビルバオ)やタリク・ランプティ(ブライトン)らはW杯の直前でメンバーに加わりました。
全体的に走力のある選手が多く、スペースを与えてしまうと思わぬ苦戦を強いられる可能性があります。一方でブロック守備の練度がそこまで高いわけではないため、ポルトガル側がボールを持った際に左右に揺さぶることができれば得点を奪うことは難しくありません。ポルトガル勝利のオッズは1.40倍であり、カウンター対策をしっかりと行えば順当に勝利することができそうです。
またファーストゴールを誰が決めるのかにも注目が集まります。最も可能性が高いのはエースのロナウドですが、ブルーノ・フェルナンデスやベルナルド・シウバといった2列目の選手にもチャンスがありそうです。超攻撃的SBとして知られるジョアン・カンセロ(マンチェスター・C)がゴールを奪うなんていう展開もあるかもしれません。
第2戦:ウルグアイ戦
ウィリアムヒル社発表の90分勝敗オッズがこちら。
- ポルトガル:2.10倍
- ドロー:3.25倍
- ウルグアイ:3.60倍
ウルグアイ戦の過去戦績 |
|
1966年6月 | ○ 3-0(H) |
1972年7月 | △ 1-1(A) |
2018年6月 | ● 1-2(A) |
2試合目の相手であるウルグアイは南米の強豪国で、2018年大会のベスト16で対戦し敗れた因縁の相手でもあります。前回対戦でポルトガルを大いに苦しめたルイス・スアレス(ナシオナル)とエディンソン・カバーニ(バレンシア)のコンビは未だ健在で、更に新星ダルウィン・ヌニェス(リヴァプール)も加わってより力を増しています。
ブックメーカーのウィリアムヒルではポルトガルの勝利が2.10倍、ウルグアイ勝利が3.60倍となっており、ややポルトガル優勢といったところでしょうか。ただ、前回大会で敗れていることや、ウルグアイのチームとしての完成度を考慮すると、どちらに勝利が転ぶかを予想するのは困難です。
もちろん理想はここで勝利して勝点3を手に入れることですが、最悪の場合は引き分けで勝ち点1を手に入れ、3試合目で突破を決めるといった考え方をするのも手の一つです。
ポルトガルとしては決勝まで7試合を戦うことを想定すれば、3試合目は主力を休ませて、控えのメンバー主体で戦いたいところです。ただ、ウルグアイと比較すると3試合目に当たる韓国の方が戦いやすい相手であることは間違いなく、2試合目で消耗しすぎるのは避けるべきでしょう。
第3戦:韓国戦
ウィリアムヒル社発表の90分勝敗オッズがこちら。
- ポルトガル:1.50倍
- ドロー:3.80倍
- 韓国:7.50倍
韓国戦の過去戦績 |
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2002年6月 | ● 0-1(A) |
3試合目の相手である韓国はアジアの強豪国として知られており、アジア最終予選のAグループを2位通過してW杯に出場しています。現役時代にはポルトガル代表で活躍したプロ・ベントが指揮を執っており、激しいプレッシングからのカウンターを主戦術としています。
最大のタレントはソン・フンミン(トッテナム)で、独力で攻撃を完結させてしまう能力の高さを持っています。また、CBのキム・ミンジェ(ナポリ)も世界屈指の実力者です。
戦力的にはポルトガルが有利だと見られているこの対戦カードですが、2002年大会のグループステージでも両者はぶつかっており、意外にも韓国が勝利を収めています。
また、韓国は前回大会のグループステージ3試合目でドイツ相手に勝利を収めており、今大会もジャイアントキリングを起こす可能性は十分にあるといえます。先のことを見据えた場合、ポルトガルは上手くターンオーバーを行いながらも、油断をせずにしっかりと勝利を収める必要があります。
決勝トーナメントに進出した場合の組み合わせ
無事にポルトガルがB組を突破した場合、ラウンド16の相手はG組の1位か2位となります。1位の本命はブラジルと想定できますが、欧州予選1位通過のセルビア、ベスト16の常連スイスも有力です。
下馬評ではカメルーンが4番手と見られていますが、身体能力の高い選手が多く、純粋なフィジカルでは出場国の中でも上位に食い込むことから、自分たちの持ち味を生かして突破してくる可能性も少なくありません。
当然ポルトガルとしてはブラジルとこの段階で当たるのを避けたいでしょうが、組織力に優れたスイスや予選でポルトガルを2位へと蹴落としたセルビアが勢いに乗った結果、ブラジルが2位で突破する可能性も頭に入れなければなりません。ポルトガルが行うべきは可能な限りH組の1位通過を狙い、ブラジルがG組の2位になった場合は仕方ないといったスタンスでしょう。
そこから先は勝ち上がってくる国が読めませんが、今大会は事前合宿の期間が短いため、大会中にチームの完成度を上げる必要があります。優勝した2016年の欧州選手権はそれをうまく行うことができた大会であり、指揮官のサントスは2016年の再現をする必要があると言えます。
ポルトガルのタレント力がフルに発揮されるシステムが完成した時、どれだけの強さを誇ることになるのか非常に楽しみです。