ブックメーカーアービトラージは、理論上負けることはないと言われるギャンブルの必勝法です。実はブックメーカーだけでなく、株取引やビットコインでも同じように必勝法と呼ばれる手法が存在します。
ギャンブルにおいて必勝法があるというのは、にわかに信じがたいと思われる方もいるでしょう。そこで今回は、ブックメーカーアービトラージがなぜ確実に勝てるのか、ギャンブルで確実に勝ち続けることが可能なのかを解説します。
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ブックメーカーアービトラージ(両建て)とは?
「ブックメーカーアービトラージ」は、理論上絶対に勝てるギャンブルの手法です。(あくまで理論上)株式においても「両建て」と呼ばれる、ブックメーカーアービトラージと似た考え方の手法があります。
両建ては、同じ銘柄の金融商品を「買い」と「売り」を同時に建てて、リスクを減らした取引をおこなう手法のこと。ブックメーカーアービトラージの仕組みを、具体的に解説していきます。
そもそもアービトラージとは?
そもそも「アービトラージ」とは株取引や暗号資産(仮想通貨)の取引で使われる言葉です。別称「裁定取引」「スプレッド取引」「サヤ取引」とも呼ばれる手法です。
同じ物品が違う価格帯でそれぞれ販売されている場合に、それぞれの取引を同時におこないリスクを減らして利益を得る手法を指します。
例えば、以下のようなビットコインの取引所があったとします。
- 取引所A:1ビットコイン100万円で買える
- 取引所B:1ビットコイン105万円で売れる
上記の場合、取引所Aで「1ビットコインを買う取引」と、取引所Bで「1ビットコインを売る取引」を同時におこなえば、確実に5万円の利益が出ます。
このように、価格差や金利差が発生している取引所を利用してリスクを減らして利益を得る方法がアービトラージと言います。
ブックメーカーにおけるアービトラージ
ブックメーカーアービトラージは「スポーツアービトラージ」「シュアベット」とも呼ばれています。ブックメーカーサイトにアービトラージの手法を組み合わせた賭け方です。
各ブックメーカーサイトが出したオッズから利益が確実に出る組み合わせを見つけ、両方のサイトと取引して利益を得ます。
例えば、サッカーチームAとサッカーチームBの試合があるとします。AとBの試合に各ブックメーカーサイトが以下のようなオッズを出しました。
- サイトC:Aが勝つと1.5倍/Bが勝つと2.5倍
- サイトD:Aが勝つと1.2倍/Bが勝つと3.5倍
上記の場合、10万円を元手に以下のような2つの賭けを同時にしてみます。
- サイトCで「Aが勝つと1.5倍」に70,000円=勝つと105,000円
- サイトDで「Bが勝つと3.5倍」に30,000円=勝つと105,000円
上記の結果、どちらが買っても105,000円が返ってくるので、確実に5,000円の利益が出ることになります。このように複数のブックメーカーサイトを比較して確実に利益を出す方法がブックメーカーアービトラージです。
ブックメーカーアービトラージのメリット・デメリット
ブックメーカーアービトラージは理論上絶対に勝てるのが大きなメリットですが、正直デメリットだらけといえるのが現状です。
メリット
- 理論上は絶対に勝てる手法であること
- 見るのはオッズの差のみであること
ブックメーカーアービトラージの最大のメリットは、理論上は絶対に勝てる賭け方であることです。確実に勝てるオッズの組み合わせを探す手間が必要ですが、利益の出る組み合わせを見つけられれば負けることはありません。
また、ブックメーカーアービトラージの賭け方は初心者でもできるのもメリットです。
例えば、競馬やオートレースなどのギャンブルは、その日の選手や馬のコンディションなどを分析したり勝率がどれくらいかなどを事前に調べる必要があります。
しかし、ブックメーカーアービトラージはオッズの差がある取引を見つけるだけなので、予備知識や難しい分析が必要ありません。
デメリット
- アービトラージ状態を見つけるはほぼ不可能
- 資金管理が難しい
- MaxBet規制がある
現実問題として、登録してある複数のサイトからアービトラージ状態のオッズを見つけるのは困難と言われています。アービトラージは確実に勝てる手法なので認めているサイトも少なく、そのなかで必勝のオッズを探し出すのは至難の技と言えるでしょう。
またブックメーカーサイトを複数運用するとなると、そのぶん資金も大きくなります。複数サイトの管理と資金の管理を考えると、とても簡単に使える手法とは言えません。
さらに、賭けられる最大金額が設定されているので大きく勝つことはできず、コツコツと利益を出していく手法でもあります。
ブックメーカーでのアービトラージ実践法
実際にブックメーカーアービトラージをどのようにおこなうのか実践法を紹介します。以下の手順がブックメーカーアービトラージで利益を出す基本的なやり方です。
- 複数のブックメーカーに登録して資金の用意
- アービトラージを教えてくれるツールを導入
- オッズの賭け金を計算して賭ける
ここではサッカーW杯の「イタリア対フランス」の試合を例に見ていきましょう。以下でそれぞれ解説します。
STEP1 複数のブックメーカーに登録し、資金を用意する
ブックメーカーアービトラージは、複数のブックメーカーサイトが表示するオッズの差を利用するので複数のサイトに登録します。
登録が終われば、各ブックメーカーに賭ける資金を用意します。ブックメーカーサイトによって最低金額が異なりますが、10ドルほど(1,100円程度)から賭けられますが、アービトラージで利益を出すにはそれなりに大きな金額が必要ですので、ある程度まとまった資金を用意しておく必要がありましょう。
今回は100,000円を用意すると仮定します。
STEP2 アービトラージを知らせるツールを導入
アービトラージが発生したことを知らせてくれるツールがあります。アービトラージが発生したら自動で教えてくれるので、自分で見つける手間を大幅に減らせるのがメリットです。
しかし有料ツールは高単価のものが多く、詐欺商品にも注意しなければいけません。無料ツールはそもそも信憑性がなかったりとデメリットもあります。
参考ですが「Rebelbetting(レベルベッティング)」はアービトラージを知らせるツールとして欧州でも人気のあるツールです。
ブックメーカーアービトラージを狙った賭け方をする場合は、チェックしておきましょう。
STEP3 オッズにおける賭け金を計算して賭ける
実際にアービトラージツールが見つけてくれたオッズが以下のような設定だったとします。サッカーは3種類の結果がありますが、ここでは分かりやすく勝ち負けのみで計算します。
ブックメーカーA
- イタリア勝利:1.30倍
- フランス勝利:3.93倍
ブックメーカーB
- イタリア勝利:1.42倍
- フランス勝利:2.90倍
上記の場合、各勝敗倍率の高い「イタリア勝利:1.42倍」と「フランス勝利:3.93倍」にベットします。すると、以下のような計算結果が出ます。
回収率が104.310%と100%を超えているので利益確定です。
100,000円が合計の賭け金としていたので、利益結果の計算は以下のようになります。
どのような勝敗になっても4,309円の利益を得られる結果となりました。やはり利益はそこまで出ませんでしたが、アービトラージで利益が出ることが確かです。
また、オッズと合計賭け金を記入すれば自動計算してくれるツールは数多くあるためぜひ役立ててみてください。
ブックメーカーでアービトラージは禁止?各サイトの状況について
アービトラージは、確実に利益の出る手法なので認可していないブックメーカーがほとんどです。場合によっては、ペナルティを課せられたりアカウントを閉鎖されたりする場合も往々にしてあります。
安心して賭けを楽しむには、ブックメーカーの規約をよく読みアービトラージが利用可能なのかを判断しなければいけません。
Pinnacle -ピナクル-
アービトラージ歓迎ブックメーカーの最大手がPinnacle(ピナクル)です。公式HPでも「ピナクルはアービトラージヘッダーに類を見ないほど寛大」と自称しており、「アービトラージ計算ツール」も提供しています。
アービトラージを視野にいれたベッティングを検討しているかたは、ピナクルをチェックしてみましょう。
(参考:Pinnacle HP ベットルール)
Sportsbet.io -スポーツベットアイオー-
Sportsbet.ioではアービトラージを明言した規制規約はありません。ただし、利用規約に違反していると判断した場合は、アカウントの取り消しや閉鎖などのペナルティが課せられます。
(参考:Sportsbet.io HP)
William Hill -ウィリアムヒル-
William Hillでは、以下の内容に触れるとアカウントの閉鎖などのペナルティを受けます。
当社の合理的な見解において当社のサービスを継続して使用すると、当社の規制ステータスが損なわれる可能性がある場合
アービトラージについては言及されていませんが、他のサイトが認可していない手法を使い続けるとペナルティの対象になる可能性もあり得るでしょう。
(参考:William Hill HP)
bet365
bet365では自動ツールやロボットによる取引活動を発見した場合、独自の裁量でアクセスをブロックすると記載があります。
アービトラージを禁止する直接的な記載はありませんが、少なくとも自動ツールなどを使用した取引はやめておきましょう。
(参考:bet365 HP)
カジ旅スポーツ
カジ旅スポーツではアービトラージを禁止しているとは明言されていません。
ただし、不正行為やその疑いがあるような行為だと判断された場合は、アカウントの閉鎖や勝利金の没収などのペナルティが課せられます。
(参考:カジ旅スポーツ HP)
188Bet
188Betの利用規約には、アービトラージを禁止すると明言されていません。ただし、ベットを説明なしに無効にする権利を持っているという記載があります。アービトラージを継続しておこなうことでベットが無効になる可能性も考えられるでしょう。
(参考:188Bet HP)
1Xbet
1Xbetの利用規約では自動でベットできるソフトやハードウェアなどのシステムを使用することを規制しています。
ベットに有利な情報を得るための手段や規則を回避するような手段も全てのベットがキャンセルされるなどのペナルティが課せられます。
(参考:1XbetH HP)
現実的にはブックメーカーアービトラージはおすすめできない
ブックメーカーアービトラージは、確実に利益の出る手法ですが、そのぶんデメリットも多いのが現状です。
各ブックメーカーの利用規約では、ピナクルを除いてアービトラージを認可している記載はなく、不公正や不誠実に利益を受け取るベットに関してはペナルティが課せられます。
確実に利益が出せるとはいえ、ペナルティが課せられる可能性を拭い切れないとなると安心して楽しむこともできません。
あくまで理論上絶対に勝てるというだけで、現実的には不利益にもつながりかねないため、おすすめできる手法ではないと言えるでしょう。
(監修者)中村 真里子 公式HP
社会保険労務士試験合格(登録番号 28940059号)・日本FP協会 CFP試験合格(会員番号 J-90083313)・1級ファイナンシャル・プランニング技能士合格・日商簿記検定2級、秘書検定2級、書道2段
自身が開業と同時にがんとなり一旦は希望を失いかけましたが、こういう大変なときこそ「家計管理」が大事だと思い家計簿によって家計を管理し現在も家計簿は続けています。真面目に生きている人が報われる社会であってほしいと願いながら、今後もお金の知恵や社会保険の情報などを発信していけたらと思っています。